ペニンシュラキッチンとは？他のキッチンとの違い・後悔しない選び方を解説

「ペニンシュラキッチン」をご存知でしょうか？近年、新築やリノベーションにおいて人気となっている、対面式キッチンの代表的なものがペニンシュラキッチンです。

ペニンシュラキッチンをはじめ、その他色々な種類があるので、どのようなキッチンにするか迷ってしまいますよね…

この記事では、ペニンシュラキッチンを実際に設置してみた筆者からの、他のキッチンとの違いや、後悔しない選び方を解説していきます。

ペニンシュラキッチンとは

ペニンシュラキッチンとは、キッチンの片側が壁に接しているタイプの対面式キッチンです。

ペニンシュラキッチンは、アイランドキッチンのように完全にオープンなスタイルではなく、手元を隠すことができる為、ダイニングやリビングにいる人とコミュニケーションを取りながらも、調理や片付けがしやすいという特徴を持っています。

対面キッチンの特徴を生かしながらも、インテリア性だけでなく、調理する側にも配慮された設計のキッチンです。

ペニンシュラの意味

そもそも「ペニンシュラ」とは、どういう意味なのでしょうか？

「ペニンシュラ（peninsula）」は、英語で「半島」という意味です。
ラテン語の「ほとんど島＝paene insula」が語源となっています。

キッチン部分が半島のように、壁から繋がって突き出していることから、「ペニンシュラキッチン」と呼ばれています。

各メーカーで選択可能です

ペニンシュラキッチンは、各メーカーで選択することが出来るようになっています。

メーカーごとの特長やグレードについて、簡単にご紹介していきます。

リクシル

リクシルのペニンシュラキッチンは、収納力とデザイン性が評判で人気の高いメーカーです。

リクシルのペニンシュラキッチンは、「リシェルSI」「アレスタ」「シエラS」3つのグレードがあります。
（リシェルSI・ノクトはアイランドキッチンとしても使えます）

商品名	リシェルSI	ノクト	シエラS
特長	・高いデザイン性 ・お手入れが簡単 ・抜群の収納性	・使いやすい機能性 ・暮らしにフィットするデザイン	・シンプルなデザイン ・好みのアレンジが可能
セラミックトップ
Wサポートシンク
らくパッと収納
よごれんフード
キッチンコンセント
価格帯	100.1万円〜	77.6万円〜	57.7万円〜

どのグレードのキッチンもインテリアに馴染みやすく、収納力が非常に高く使い勝手がいいのが魅力です。

タカラスタンダード

タカラスタンダードといえば、独自の素材である「ホーロー」を使用したお手入れしやすく、耐久性の高さが特長のキッチンです。

ホーロー素材は汚れが染み込みにくく、日々のお手入れが非常にやりやすい上、ゴシゴシこすっても傷が着く心配もありません。また、高音による焦げや変色も発生しないので、長期に渡って綺麗に使うことが出来ます。

商品名	レミュー	トレーシア	エーデル	リフィット
特長	・5段収納 ・こだわりの天板選択が可能	・デザイン性が高い ・まるごとホーロー	・シンプルデザイン ・まるごとホーロー	・木製 ・1cm刻みのサイズオーダー可能
選べる高さ	90/88/85/82cm	90/85/82cm	90/85/82cm	90/85/80cm
選べる広さ	15cm刻みで調整可能
選べる奥行き		60/65cm選択可能	60/65cm選択可能
高品位ホーロー レンジフード・キャビネット・パネルなど
うちにもホーロートレイ
価格帯	71.3万円〜	48万円〜	32.5万円〜	25.6万円〜

タカラスタンダードならではのホーロー製のキッチンは、お手入れのしやすさや、劣化が気になる方におすすめです！

また、タカラスタンダードは値引率が低い為、どの業者に頼んでも価格はあまり変わりません。
値段勝負ではなく、独自の素材であるホーローと、高い品質が自慢のメーカーです。

クリナップ

クリナップは、70年以上の歴史を誇るキッチンメーカーです。
1960年にステンレス製のキッチンを発売して以来、ステンレスにこだわってキッチンを作り続けています。

クリナップがステンレスのキッチンにこだわり続ける理由は「湿気によるカビや臭いに強い」からです。
高温多湿の日本に向いているキッチンと言えます。

商品名	セントロ	ステディア	ラクエラ
特長	・最高級ステンレス ・高いデザイン性と実用性	・使いやすい機能性 ・選べる色や材質が豊富	・インテリア性が高い ・木製も選択可能
ステンレスキャビネット
クラフツマンデッキシンク
流レールシンク
ハイブリットコンロ
洗エールレンジフード
価格帯	90.2万円〜	70.5万円〜	57.8万円〜

全グレードに標準で採用されている「洗エールレンジフード」は、お湯を入れて洗浄ボタンを押すだけで、自動でファンとフィルターを自動洗浄してくれる機能です。

カビやにおいが気になる方で、レンジフードの掃除を手軽にしたい方におすすめのメーカーです。

ペニンシュラキッチンと他のキッチンとの違い

ぺニンシュラキッチンは、対面キッチンでアイランド型キッチンの片側が壁にくっついているタイプのキッチンです。

壁側にコンロを設置することで、部屋の中に臭いや煙が充満しにくくなり、油汚れなども防いでくれるのが特長のキッチンです。

そんなペニンシュラキッチンと、その他のタイプのキッチンとの違いを解説します。

ペニンシュラキッチンの壁ありと壁なしの違い

ペニンシュラキッチンには、コンロの前に壁があるタイプと、壁がないタイプがあります。

コンロの前に壁があると、調理の際の煙や臭いが、ダイニングに流れ込まないというメリットがあります。また、壁があることで、揚げ物などの油汚れも防いでくれます。

逆にコンロの前に壁がないタイプは、開放感があります。オープンなキッチンにしたいという方には、こちらがおすすめです。

ペニンシュラキッチンとアイランドキッチンとの違い

ペニンシュラキッチンとアイランドキッチン。この二つはとてもよく似ています。

アイランドキッチンとは、四方が壁についていないキッチン。ペニンシュラキッチンは、アイランドキッチンのコンロ側を壁付けしたキッチンのことを言います。

メーカーによりますが、ペニンシュラキッチンとしても、アイランドとしても、どちらとしても設置できます。というシステムキッチンも少なくありません。

また、アイランドキッチンは設置に広いスペースを必要としますが、ペニンシュラキッチンは片側を壁にくっつける為、アイランドキッチンに比べて、少ないスペースで設置することが可能です。

ペニンシュラキッチンとI型キッチンとの違い

I型キッチンとは、コンロやシンクなどが一直線に並んだキッチンのことで、主に壁付けで設置されるキッチンのことです。

ペニンシュラキッチンと違い、I型キッチンは壁に向かって設置するので、スペースを抑えることができます。しかし、ダイニングやリビングから、キッチンが丸見えになってしまいます。

また、ペニンシュラキッチンであれば、後ろ側に設置できるボードなども、I型キッチンでは全て横並びになってしまうので、I型キッチンは動線が横に長くなってしまい、作業効率が悪くなります。

ペニンシュラキッチンとカウンターキッチンとの違い

カウンターキッチンとは、キッチンとダイニングやリビングの間に、作業台（カウンター）を設置したつくりのキッチンのことを言います。

ペニンシュラキッチンも、カウンターキッチンの種類の一つです。

ペニンシュラキッチンの間取り

ペニンシュラキッチンの間取りで気になる回遊動線と収納について、解説していきます。

ペニンシュラキッチンの回遊動線

アイランド型のキッチンは、キッチンがどの壁にも接しっていない為、周囲を一周できる間取りになっています。その為、キッチンを中心に、どの方向にも自由に移動できる動線が確保できます。

ペニンシュラキッチンは、通常コンロ側が壁にくっついている為、回遊することは出来ません。

しかし、アイランド型のキッチンよりは動線に制限はありますが、そんなに困ることはありません。私は、ペニンシュラキッチンで壁の行き止まりですが、それが普通なので特に困ることはありません。

もし、ぺニンシュラキッチンでも回遊性のある動線を確保したい場合は、キッチンの壁に接している側に、他の部屋へ抜ける扉などを設置することで、ペニンシュラキッチンでも回遊性のある自由な動線を作ることができます。

ペニンシュラキッチンの収納

ペニンシュラキッチンの場合、オープンキッチンなので釣り戸棚を設置しづらくなる為、収納力について心配される方も少なくありません。

しかし、最近のシステムキッチンは収納力が高い為、収納力の高いキッチンを選んだり、背面収納も活用することで十分な収納を確保することができます。

むしろアイランド型のキッチンよりも、背面収納等が利用しやすいですし、I型のキッチンよりも横移動が少なく、ペニンシュラキッチンは収納と動線のバランスが取れていると言えます。

ペニンシュラキッチンで失敗・後悔しない？

我が家では、ぺニンシュラキッチンにして後悔はありません。ペニンシュラキッチンで良かったです。

開放感を確保し、家族でのコミュニケーションが取りやすいのに、手元はしっかりと隠すことが出来るので、来客があった際も安心です。

収納が少ない・臭いが充満しやすいなどのデメリットもありますが、収納力の高いシステムキッチンを使ったり、機能性の高いレンジフードを選択することで、失敗や後悔はなくなると思います。

ペニンシュラキッチンのメリット

• 開放感がある
• コミュニケーションが取りやすい
• 限られたスペースでも設置が可能
• 生活感を隠すことができる

対面式のキッチンなので、キッチンからリビングダイニングまで一つの空間になっている為、コミュニケーションが取りやすくなっています。その為、物理的な開放感だけでなく、気持ちの面でもみんなと一つの空間にいるという安心感があります。

また、アイランドキッチンよりも少ないスペースで設置することが出来る為、リビングダイニングが広くとれるというメリットがあります。

来客があった際に全てオープンだと、生活感のあるキッチンが丸見えになってしまいますが、ペニンシュラキッチンの場合は、腰壁を設置したりすることで、手元を隠すことができます。

ペニンシュラキッチンは人気？

ぺニンシュラキッチンは、対面キッチンなので、壁付けのI型キッチンや独立キッチンと比べ、家族とのコミュニケーションが取りやすいという点でも人気です。

しかし、完全にオープンなスタイルではないので、目隠し効果もあり、キッチンの上で調理や作業がしやすいという理由で人気です。

また、小さなお子様と暮らされている方にも、ペニンシュラキッチンは人気で、料理しながらでも子供の様子がみられると、子育て世代にも人気のキッチンです。

ペニンシュラキッチンは生活感出る？

ペニンシュラキッチンは、アイランドキッチンと比較すると生活感は出にくくなっています。

ペニンシュラキッチンに、腰壁を作ることで、手元を隠すことが出来るので、生活感をさらに隠すことが出来ます。

後は、ペニンシュラキッチンに限ったことではありませんが、出来る限り作業台やカウンターの上に物は出さないようにしましょう。