積水ハウスと住友林業の違いについてまとめました。
積水ハウスと住友林業は坪単価も近く、どちらがいいか迷う人も多いでしょう。そこでハウスメーカー選びで悩んでいる人のために、本記事で特色の違いや比較をわかりやすくまとめました。
それでは、積水ハウスと住友林業の違いについて紹介していきます。
積水ハウスと住友林業の大きな違い
- 積水ハウスは鉄骨・木造両方から選べる
- 住友林業は木造のみ
積水ハウスと住友林業の大きな違いは建物の構造の選択肢です。
鉄骨の家を建てたい
構造は鉄骨!と決めている場合は積水ハウス一択になります。
木造の家を建てたい・どちらでもいい
構造自体にこだわりがない場合は積水ハウスと住友林業それぞれの特色や違いを比較して、自分の希望に合ったハウスメーカーを選びましょう。
坪単価に大きな差はないので、優先したい標準仕様や強み、家の雰囲気など「どんな家を建てたいか」のイメージ作りが大切です!
>>家づくりのイメージ作りにはカタログ請求が役立ちます
積水ハウスと住友林業の特色の違い
積水ハウスと住友林業の特色をまとめました。特に違いがある特色は以下の通りです。
積水ハウス | 住友林業 | |
---|---|---|
坪単価 | 60万〜120万円台 | 60万〜100万円台 |
特色 | 鉄骨・木造どちらも対応可 ALCなど外壁の質が高い 独自開発の制震システム採用 5本の樹プロジェクトなど社会貢献活動に積極的 | 無垢の木の床が標準仕様で選べる 木をふんだんに取り入れた家づくりができる 耐久性が高いBF(ビッグフレーム)構法はグッドデザイン賞を受賞 外壁の耐火性が高く火災保険料が優遇される |
積水ハウスと住友林業はどちらも構造・外壁に強みがあり、耐久性が高い家が建てられると評判です。
積水ハウスの特色と評判
坪単価 60万〜120万円台
- 鉄骨・木造どちらも対応可
- ALCなど外壁の質が高い
- 独自開発の制震システム採用
- 5本の樹プロジェクトなど社会貢献活動に積極的
積水ハウスは構造が鉄骨・木造の両方から選べるのが特色であるハウスメーカーです。
2023年2月に発表されたマイボイスコムの住宅のイメージのアンケート調査では「信頼性・安心感がある住宅メーカー」「親近感があると思う住宅メーカー」で第1位。「省エネ・エコ住宅というイメージがあると思う住宅メーカー」では第2位と、評判のよさもあります。
積水ハウスでは定期的にキャンペーンも開催されているので「もっと知りたい」と思っている人は要チェックです。また、価格面がネックな人も大丈夫。過去に紹介制度などを利用して「積水ハウスで値引きしてもらえた」という声もあるので、諦めずトライしてみる価値はあります。
住友林業の特色と評判
坪単価 60万〜100万円台
- 無垢の木の床が標準仕様で選べる
- 木をふんだんに取り入れた家づくりができる
- 耐久性が高いBF(ビッグフレーム)構法はグッドデザイン賞を受賞
- 外壁の耐火性が高く火災保険料が優遇される
PRIME WOODというオリジナルの木の部材を展開する「木の家といえば」の住友林業。
住友林業は子育て世代に人気があるハウスメーカーです。シルミル研究所のこどもリサーチによる2022年の調査では「ママ・パパが選ぶハウスメーカー利用率」は住友林業が第1位。購入時の決め手の第1位は「金額の納得感」であり「住友林業は価格に見合った家が建てられる」と感じる人が多いことが考えられます。
高品質な部材が多いため「高い」というイメージがある住友林業。実際に建てた人の口コミ情報を調査すると「住友林業は値引きがあった」という結果でした。住友林業はキャンペーンも開催しており、過去にはオリジナルの銘木部材がサービスされることもありました。住友林業は「お得に建てられるチャンスがあるハウスメーカー」と言えそうです。
積水ハウスと住友林業の仕様の違い
ハウスメーカー選びで気になる仕様の違いをまとめました。
積水ハウス | 住友林業 | |
---|---|---|
耐震性 | 耐震等級3以上 | 震度7クラスなら22回、震度6弱までなら224回耐える |
構造 | 鉄骨:ダイナミックフレーム・システム、フレキシブルβシステム 木造:シャーウッド構法 | BF(ビッグフレーム)構法 |
換気システム | 4種類から選択可(熱交換・全館空調・全館調湿・自然換気タイプ) | 第3種換気システム |
断熱性 | 断熱性能等級5オリジナル仕様「ぐるりん断熱」 | 「寒冷地クラス」が標準仕様 |
保証期間 | 初期保証30年、有料延長は永年保証 | 最長60年、無料点検60年 |
特徴的な設備の標準仕様 | 外壁:コンクリート・セラブリッド・陶版外壁など 床材:突板 | 外壁:土壁風の外壁吹き付・せっ器質無軸タイル、構造面でも特徴あり 床材:無垢板 キッチン:最上位モデル |
家づくりで優先すべき耐震性や構造、断熱性といった仕様は、積水ハウス・住友林業どちらも性能が高く安心できます。
耐震性
耐震性は同レベル
- 積水ハウスは耐震等級3以上
- 住友林業は震度7クラスなら22回、震度6弱までなら224回耐える
耐震性の高さは積水ハウス・住友林業どちらも安心できるレベルです。
積水ハウスは標準仕様で耐震等級3をクリア。消防署などと並ぶ耐震性の高さがある家づくりができます。
住友林業は耐震等級の公表はないものの震度7クラスの地震に22回は耐えられる力があり、積水ハウスと同じく耐震性に対するレベルの高さがあることがわかります。
構造
構造は両社ともオリジナル構法あり
- 積水ハウスは鉄骨・木造それぞれにオリジナル構法あり
- 鉄骨:ダイナミックフレーム・システム、フレキシブルβシステム
- 木造:シャーウッド構法
- 住友林業は木造のみでBF(ビッグフレーム)構法
構造は積水ハウス・住友林業どちらもオリジナル構法を採用しています。
特徴に差はありますが、どちらも「頑丈で開口部の広い開放的な間取り」が可能な構法です。
積水ハウス・住友林業どちらも高層ビルと同じレベルの頑丈な構造であることが特徴です!
積水ハウスの構造の特色
- 鉄骨の2階建ては「ダイナミック・フレームシステム」
- 鉄骨の3・4階建ては「フレキシブルβシステム」
- 木造は「シャーウッド構法」
ダイナミック・フレームシステム
- 標準よりも5・10倍強い梁を採用
- 梁が強いと柱の数を減らせる
鉄骨の2階建てに採用されるダイナミック・フレームシステムは強い梁が特徴です。
柱の数を減らせることで間取りの自由度が上がり、開放感ある設計プランが選べます。
フレキシブルβシステム
- ラーメン構造をベースにしたオリジナル構法
- 通し柱が不要で間取りの自由度が高い
鉄骨の3・4階建てに採用されるフレキシブルβシステムは、柱と梁を高層ビルと同じハイテンションボルトで接合した頑丈な構造であることが特色です。一般的なラーメン構造と比べて、天井の高さや窓の位置などに柔軟性があり、開放感ある間取りが可能になります。
シャーウッド構法
- モノコック構造とラーメン構造のハイブリッド構造
- 鉄骨にも強い積水ハウスだからこそ実現できたオリジナル構造
「面」で支えてバランスよく力を逃して変形に強い「モノコック構造」をベースに、開口部を大きく取れる「ラーメン構造」の長所を取り入れたシャーウッド構法。木造住宅で唯一「一定の建築基準に適合している」と事前に認定を受けている証である「型式適合認定」を取得するほど信頼がある技術です。
住友林業の構造の特色
- 木造のみで「BF(ビッグフレーム)構法」採用
BF(ビッグフレーム)構法とは、通常より5倍も太い柱を、鉄骨・鉄筋の高層ビルと同じ接合方法で頑丈な構造にした住友林業オリジナルの構造のことです。
柱の接合部は高層ビルを建てるときに使われる「剛接合」を採用。剛接合とは「部材同士を一体化する」接合方法で、地震など強い力が加わったときも変形しにくいという特徴があります。
換気システム
選択肢が多いのは積水ハウス
- 積水ハウスは4種類から選べる
- 住友林業は標準仕様は第3種換気システム
換気システムの選択肢が多いのは積水ハウスです。以下の4種類から選べます。
換気システム | 機械式ファンの有無 | 特徴 |
---|---|---|
熱交換タイプ(第1種) | 吸気・排気とも機械式 | 高断熱で性能が高い コストがかかる |
自然排気タイプ(第3種) | 排気のみ機械式 | コスパが高い 機密性が低ければ光熱費が高くなりやすい |
全館空調 | 熱交換換気 | 1年中快適な温度で過ごせる コストがかかる |
全館調湿 | 調湿換気ユニット | 1年中快適な湿度で過ごせる コストがかかる |
積水ハウスの「自然排気タイプ」が住友林業で標準仕様である「第3種換気システム」と同じ方式です。
日本の住宅でシェアが一番高いのは第3種換気システム。一般的には住友林業のように「第3種換気システムだけが標準仕様」でも問題ないケースがほとんどと考えられます。
ただし、建設予定地が寒冷地であったり、周辺の環境が気になる場合は、換気システムの選択肢が多い方がよりニーズに合わせた家づくりができるでしょう。
断熱性
断熱性はどちらも高い
- 積水ハウスは断熱性能等級5でオリジナル仕様あり
- 住友林業は標準仕様で寒冷地クラス対応
住みやすさや、建てた後のランニングコストにも大きく影響する断熱性。
積水ハウス・住友林業とも標準仕様でグレードが高く、どちらを選んでも満足できるでしょう。
< 断熱性能等級とは >
断熱性能等級とは、国土交通省が制定した「品確法」で定められている、住宅の省エネ性の高さを表す基準です。積水ハウスが標準仕様としている「等級5」は高い省エネ性能のある家の基準であるZEH(ゼッチ)住宅と同じレベルです。
保証期間
どちらも長期保証対象
- 積水ハウスは初期保証30年、有料延長は永年
- 住友林業は最長60年、無料点検60年
積水ハウスは永年・住友林業は最長60年と、他社ハウスメーカーと比較しても長期保証に対応しており「長く安心して住みたい」というニーズに応えてくれます。
それぞれ無料の範囲や延長できる期間が異なるため「この家にどれくらいの期間住みたいか」を検討して決めるのがおすすめです。
特徴的な設備の標準仕様
- 積水ハウスは外壁・床材がグレードが高い
- 住友林業は外壁・床材・キッチンのグレードが高い
積水ハウスと住友林業それぞれの「らしさ」を感じる標準仕様をピックアップして紹介します。
積水ハウスの特徴的な標準仕様
- 外壁は鉄骨・木造により異なるが高品質で重厚感ある素材
- 床材は突板フローリング
外壁
- 鉄骨2階建てはダインコンクリート・セラブリッド
- 鉄骨3・4階建てはシェルテックコンクリート・SC25セラミックウォール
- 木造は陶版外壁「ベルバーン」
積水ハウスの外壁は鉄骨住宅はコンクリート、木造住宅は焼き物のような陶版外壁がベースです。どれを選んでも耐久性が高く、見た目のキレイさも長持ちしやすい素材であるため、性能面でも見た目の印象でも満足できるでしょう。
床材
積水ハウスの床材は、表面に薄い無垢材を貼り合わせた「突板フローリング」が標準仕様。無垢材のような温かみのある雰囲気と床暖対応などの扱いやすさ、両方のメリットを備えたフローリングです。
床材は使用面積が広く、オプションを選ぶと価格差が大きくなりやすいので、突板フローリングを希望する人にはおすすめです。
住友林業の特徴的な標準仕様
- 外壁は土壁風の外壁吹き付けやせっ器質無軸タイルが選べる
- 外壁の構造に湿気・結露対策の構造が採用されている
- 床材はオリジナルの無垢材が選べる
- キッチンは最高グレードのものが標準仕様で選べる
外壁
住友林業の外壁は「室内側に防湿気密フィルム」「外側に透湿防風シート・格子状のきづれパネル」を取り入れ、日本特有の気候の悩みであるカビや結露を防ぐ構造です。
また、土壁風やせっ器質無軸タイルが選べて、雰囲気ある見た目の家づくりが可能です。耐火性にも優れていて、住宅金融支援機構の「省令準耐火構造」をクリア。火災保険料金が優遇されるなど、嬉しいメリットもあります。
床材
もっとも住友林業らしさを味わえる標準仕様が床材。独自で調達したオリジナル部材を展開し、質の高い無垢材のフローリングが選べます。
キッチン
生活の場に欠かせないキッチン。住友林業は標準仕様で最上位モデルが選べるのが魅力です。
オプションは選ぶ数が増えるほど価格も高くなります。キッチンにこだわりたい人は、初めから最上位モデルが選べる住友林業の方が予算内で満足しやすくなりそうですね。
積水ハウスがおすすめな人
- 木造・鉄骨から選びたい
- 外壁の雰囲気が気に入っている
- 断熱性能に特にこだわりたい
住友林業との大きな違いは構造で、木造だけでなく鉄骨も選べることが積水ハウスの強みです。
積水ハウスは鉄骨・木造とも耐震性に優れた独自開発の構造を展開するハウスメーカー。構造によって選べる外壁の素材は異なるので、頑丈さだけでなく見た目も含めたトータルの雰囲気を見て選ぶのがおすすめです。
断熱性能が高く、ZEH基準も満たしているので、省エネ性能の高さにこだわる人にもおすすめです。
住友林業がおすすめな人
- 無垢材にこだわった家を建てたい
- 耐火性能の高い外壁に興味がある
- キッチンにこだわりたい
住友林業の1番のおすすめポイントは無垢材をふんだんに使った家づくりができること。木の温かみある雰囲気が好きな人にぜひ検討していただきたいハウスメーカーです。
構造は木造のみですが、オリジナルのBF(ビッグフレーム)構造で、地震に強く開口部の広い間取りが可能です。
省エネ性能の高さや、キッチンが標準仕様で最上位モデルが選べるなどの強みもあります。
【まとめ】積水ハウスと住友林業の違いは?特色や評判を比較
積水ハウスと住友林業の違いをまとめると以下のとおりです。
特に違いがあるところ
- 構造
- 積水ハウスは鉄骨・木造から選べる
- 使用する木材
- 住友林業はオリジナルの無垢材が選べる
似ているところ
- 耐震性が高い
- 断熱性能が高く省エネの家づくりができる
- 長期保証に対応している
積水ハウスと住友林業はどちらも耐震性・省エネ性の高い家づくりができるハウスメーカーです。
特に大きな違いがあるのは構造と使用する木材ですが、他にも標準仕様で特色や違いがあります。気になる人はカタログ請求をして、じっくりと比較してから実際に問い合わせをすると、効率よく進められておすすめです。
いい間取りを作るために絶対にやるべきこと
間取りづくりで後悔しないためにするべきことを解説します。
後から「こんなはずじゃなかった…」と後悔したくない人は必ずやっておきましょう
ハウスメーカーのカタログで間取りをたくさんチェック
いい間取りにするためには、間取り事例をいっぱい見ることが一番重要です。
そのために一番参考になるのがハウスメーカーのカタログ。
なぜかというと、ハウスメーカーが自分のところで家を作ってもらいたいために家づくりのノウハウをカタログに結集させているからです。
ぶっちゃけて言うと、いわゆる住宅関係の本よりも、無料で手に入るカタログの方が充実しています。
こちらの画像のように、ハウスメーカーのカタログには、具体的な間取り事例がいっぱい載っています。
カタログであなたが好きな部分をマークして、「あなたが好きなイメージ」を固めましょう。
いくつかのカタログでこれを繰り返すことで、あなたが実現したい間取りのイメージが固まってきます。
カタログを手に入れる方法でおすすめなのは、LIFULL HOME'Sでハウスメーカーのカタログをまとめて取り寄せること。
ハウスメーカーのカタログが完全無料で手に入るのでおすすめの方法です。
カタログを見るだけで超ワクワクするので、絶対にやってみてください!
カタログを請求する手順
地域によってはアイ工務店が出てこない場所がありますので、その場合は地域を選びなおせばOKです。
一度に複数のハウスメーカーを選ぶことができます。あなたが気になるハウスメーカーを選択し、自分の現在住所を入力したら終了です。
好きなハウスメーカーのカタログを一気にたくさん手に入れられるので、絶対にやった方がいいです!