- 2021年と比較した時の2023年の住宅価格の値上がりは、1棟当たり30万円~300万円です。
- 例えば元々2,500万円だった住宅価格は、最大で2,800万円かかるようになりました。
- 坪単価は、1万円~8万円ほどの値上がり。
住宅価格高騰により、このまま待っていたらいいのか、踏ん切りをつけて進めたらいいのか悩んでしまいますよね。
この記事では、新築を検討しているあなたに向けて、住宅の値上げ状況と、値上げの原因の一つであるウッドショックについて詳しく解説していきます。
これからの家づくりはどうしたらいいかについても解説します
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2023年のハウスメーカーの値上げ状況
- 2021年ウッドショック前と比較した時の2023年の住宅価格の値上がりは、1棟当たり30万円~300万円です。
- 例えば元々2,500万円だった住宅価格は、最大で2,800万円かかるようになりました。
- 坪単価は、1万円~8万円ほどの値上がり。
1棟当たりに占める木材の割合は10%~20%ほど。ウッドショックによって木材価格が急騰し、その影響が直撃したハウスメーカーは1棟当たり200万円の値上がりでした。
ウッドショックの影響を受けていないハウスメーカーでも、木材以外の設備や建材の値上げによる住宅価格の上昇は避けられず、少なくとも30万円は値上がりしている状況です。
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ウッドショックって?家づくりにどう影響するの?
ウッドショックとは、世界的な木材不足によって価格が高騰する現象のこと。1970年代のオイルショックにちなんで「ウッドショック」と呼ばれています。
木材価格がすごく高くなることで、住宅価格にも影響してきています…
日本のハウスメーカーでも木材の確保がとても難しくなってきている上に、確保できたとしても木材がとても高い状態が続いています。
ウッドショックの原因と、新築住宅への影響について解説します
ウッドショックの原因
新型コロナの発生によってリモートワークが増えたことで、アメリカの住宅需要が急激に増加したことが原因です。
前から木材は不足傾向にあったのですが、新型コロナによって製材所などが休業になったところに今回の需要増が重なったことで、世界的に木材が急激に足りなくなりました。
世界中で木材の争奪戦になっています…
住宅価格への影響
日本は木材の6割を輸入に頼っています。特にハウスメーカーは、海外からの木材を大量一括購入することでコストダウンを図っていますので、ウッドショックによる影響が直撃する状況に。
- 「1〜2割アップ」が41%
- 「3〜4割アップ」が34%
※林野庁:ウッドショックによる工務店影響調査
住宅建築費用のうち木材が占める割合はおよそ10~20%なので、木材価格が上がってしまうとダイレクトに建築費用に影響します。
ウッドショックによって、住宅価格が数十万円~数百万円値上がりするケースが多いです。
ウッドショックによって工期も影響している
ウッドショックによって木材価格が上昇するだけではなく、工期が遅れるケースも増えています。
新築の契約後でも、ハウスメーカーや工務店が木材を確保できずに工期が伸びてしまうケースも…
ウッドショックによって契約後の値上げ・増額はあるか?
基本的に、契約した時点で値段は確定されますが、ウッドショックという突発的なイベントのために、途中でハウスメーカーから追加費用を打診されるケースもあるようです。
契約したのに
— ラララ☘ (@LaLa24898154) June 3, 2021
ウッドショックだから
追加で徴収しますって
少し納得いかない🤨
そして
その追加徴収金を把握する為に
工期がすでに一ヵ月遅れてる
大手HMだと
こんな事なかったのかな…と
少しだけ思ってしまった#ウッドショック
契約書の中で、請負代金額の変更は簡単にはできないはずですが、念のためハウスメーカーや工務店に確認が必要です。
ウッドショックの今後の見通し・終わりは?いつまで続く?
以下の理由で、ウッドショックの影響は今後も続くと予想されています。
- 高騰した木材が出回るのはこれから
- 今度はロシア産の木材が不足することで、世界中で木材の争奪戦になる
高騰した木材が出回るのはこれから
ハウスメーカーによっては、値上げをしないでなんとか抑えているところもありますが、それは長期の在庫を何とか確保できているから。
高騰した木材を購入し、それが日本に入って出回るのはこれからになります。それに加えてコンテナ船の運賃高騰がさらに追い打ちをかけています。
木材の価格が落ち着いたとしても、高い価格で購入せざるを得なかった木材がこれらから出回ります。
ウッドショックが終わったからと言って、木材価格が落ち着いたり、急落することはありません。
今度はロシア産の木材が不足することで、世界中で木材の争奪戦になる
新型コロナから始まったウッドショックですが、もしかしたらだんだんと収束するのでは?と噂されていました。
ところが、新たに発生したロシア・ウクライナ危機によって、ウッドショックはまだまだ続くと言われています。
なんでロシアがウッドショックに影響するの?
実は、ロシアは世界有数の森林大国で、全世界の森林の2割を占めています。今後、世界中でロシア産の木材が入手困難になれば、ますます木材の争奪戦が激しくなります。
- ロシア産木材が不足する
- いろんな国が、ロシア産木材の代わりに他の国の木材を確保しようとする
- 日本でも、ロシア産はもちろん、北米や欧州からの木材確保がますます難しくなる
世界中で木材が入手困難になれば、もちろん木材価格も上がります。
ウッドショックはまだまだ続きそうだね…
ウッドショックによる影響なし?あり?ハウスメーカーごとの対応
ハウスメーカーごとの対応一覧表にある通り、もともと住宅価格が高めのハウスメーカーは値上げ無し、最初からコストを切り詰めているハウスメーカーは耐えきれずに値上げありの傾向があります。
ただし、値上げしていない会社が、値上げしている会社より安くなるとは限りません
一番安くできる会社がどこかは、実際に見積もりを取って比較してみないと分からないことに注意してください。
ハウスメーカーごとのウッドショック対応一覧表
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ハウスメーカー | 値上げ状況 |
---|---|
タマホーム | +200万円 |
積水ハウス | +数十万円~+200万円 |
住友林業 | ウッドショックで値上げなし |
一条工務店 | ウッドショックで値上げなし |
アイ工務店 | +200万円 |
ヘーベルハウス | ウッドショックで値上げなし |
アイフルホーム | +150~200万円 |
スウェーデンハウス | ウッドショックで値上げなし |
セキスイハイム | ウッドショックで値上げなし |
パナソニックホームズ | ウッドショックで値上げなし |
ミサワホーム | +100万円 |
ただし、あくまでこの一覧は参考です。ウッドショックによって値上げがないからという理由だけで、その会社に決めようと思っていませんか?
その考え方は間違っています!
あなたが建てたい家を一番安くできる会社は、実際に見積もりを取って比較してみないとわかりません。
タマホーム
タマホームはウッドショックの影響が直撃して、現在は+200万円ほどの値上がりです。
積水ハウス
鉄骨の住宅は数十万円の値上げ、木造のシャーウッドは150万円~200万円の値上げです。
積水ハウスはウッドショックでもなるべく価格を上げずに耐えてきましたが、現在の受注や木材の確保状況を見て徐々に値上げしていく方向です。
住友林業
- ウッドショックによる値上げはなし
- ただし通常の値上げはあり
住友林業は、自社で森林を保有してて独自の木材確保ルートを確保しているため、現時点では値上げはしていません。
ただし、他の建築資材の高騰によって通常の坪単価値上げは行われています。
一条工務店
- ウッドショックによる値上げはなし
- ただし通常の値上げはあり
一条工務店は、独自の木材確保ルートと海外の加工工場を自社で持っているため、ウッドショックによる影響を大きく受けていません。
ただし、他の建築資材の高騰によって通常の坪単価値上げは行われています。
アイ工務店
ローコストが売りのアイ工務店の値上げは、2021年7月と12月で実施されたことを確認しています。
2023年1月時点
ウッドショック前・コロナ前からと比較して、総額では300万円アップ、坪単価だと8万ほどの値上げです。
アイ工務店の営業マンに直接確認しました。
アイ工務店では国産木材も使っていますが、外国産木材の高騰・枯渇で国産木材も高騰しているため、段階的に値上げせざるを得ない状況です。
筆者が家を建てたのは2014年ですが、そこから現在までのトータルの値上げ幅は500万円でした。先延ばしにするほど損をします…。
へーベルハウス
へーベルハウスは軽量・重量鉄骨を採用していて、木材価格の変動は受けていません。
ただ、鉄材自体の価格も高騰しています。今後、ウッドショック以外の要素で値上げする可能性はあります。
アイフルホーム
総額では150~200万円アップ、坪単価だと4~5万円ほどの値上げです。
アイフルホームでは主に外国産木材を使用していますが、今回のウッドショックの影響が直撃しています。
スウェーデンハウス
2023年1月時点
スウェーデンハウスは木材を多く使うハウスメーカーですが、値上げは行っていません。(予定もなし)
スウェーデンハウスの営業マンに直接確認しました。
スウェーデンハウスでは、スウェーデンやフィンランド、ノルウェーなど北欧からの木材を使用していますが、木材供給はひっ迫していない状況です。
ですので、現段階ではウッドショックの影響を受けずに済んでいます。
ミサワホーム
総額100万円ほどの値上がりです。坪単価では3~4万円ほど。
ウッドショック以外で建築資材も高騰している
現在、ウッドショックによる木材の価格高騰だけじゃなく、それ以外の材料も高騰しています。
- 新型コロナによってコンテナ船が足りなくなり、海上運賃が値上げされた
- 原油価格が高騰し、燃料代が上がった
- 円安によって輸入価格増
ウッドショックだけでなく、あらゆる建築資材が値上げされている状況です。
建築資材全体で20%~30%の値上げです。
鉄筋などの材料の鋼材
コロナ禍から経済が回復してきたことに加え、中国での需要増によって鋼材価格が値上がりしています。
21年1月に比べて、22年1月の鉄材の価格は30%ほどの値上げです。
サッシや設備に使われるアルミ
ロシア・ウクライナ危機によってアルミの価格も上昇し、過去最高値を更新していて、年初からのアルミ価格は30%値上げしています。
※参考:鉄鋼新聞
断熱材に使われるグラスウール
原材料費や物流コスト増によって、22年2月から20%の値上げです。
※参考:旭ファイバーグラス
会社によって、建築資材や設備の値上げをするかどうかは、日々状況が変わっています
今後の家づくりはどうしたらいい?費用を抑えるためのポイント
結論から言うと、住宅価格がこれから上がることはあっても、下がることはありません。
- 世界中でコロナ後の需要増による供給不足
- ウクライナショックによる木材や建材、設備の価格上昇
僕の家を建ててくれた工務店にも聞いたところ「先延ばしにするほど損をする状況なのは間違いない」とのこと。
ハウスメーカーに聞いても、「営業トークではなく、価格を上げずに粘るのも本当にそろそろ限界です」と、どの営業マンも口を揃えてそう言います。
しかも、木材価格はコロナ前の2.5~3倍になっています。高い価格で買わざるを得なかった外国産木材が日本に入ってくるのはこれからですので、これからもっと価格が上がることが予想されます。
これから家づくりを考えている人は、費用を抑えるためにできることを早めに行動していきましょう
家づくりで費用を抑えるポイントを2つ紹介します。お金のことで一生後悔しないように、絶対にやってみてください。
どれも実際に家づくりで全部やった僕がおすすめできることなので、安心してください。
複数の会社で相見積もりを取る
これから家づくりを考えている人が絶対にやるべきなのが、相見積もりを取って比較することです。
めんどくさいなぁと思われるかもしれませんが、相見積もりを取って比較するのは、施主側ができる数少ない値下げテクニックの一つです
この記事をブックマークしておいて、後からやってみても大丈夫です。
相見積もりを取る理由
- ウッドショックによって各会社でどれだけ値上げしたかは、実際に見積もりを取ってみないと正確な金額は分からないから
- あなたの要望をかなえるのに一番安い家は、見積りを取ってはじめて分かるから
ウッドショックで値上げをしなかったからと言って、そこが一番安くできるわけではありません
実際僕は、同じ要望で3社に見積もり依頼したところ、それぞれ出てきた見積りは2,200万円~2,500万円とかなり幅がありました。
- 要望:木をいっぱい使った家にしたかった
- 3社の見積もりのうち、たまたま1社が木材を安く仕入れるのが得意な会社だった
- 木材+その他で300万円の削減に成功
- 相見積もりで発見した一番安い会社で建てた
相見積もりで思わぬ発見があったことで、僕は家を安く建てることができました。
ウッドショックによって住宅価格が急騰していますが、相見積もりをすることでウッドショックによる値上がりをカバーしましょう。
どうやって相見積もりを取ったらいいの?いちいち住宅展示場に行かないといけないの?
大丈夫です。こういう時は、タウンライフ家づくりの無料一括見積・間取り作成がおすすめです。
建てたい家の要望を入力し、希望するハウスメーカーや工務店を選ぶだけで、見積りと間取りを複数のハウスメーカーから一度に取得することができます。
住宅展示場で直接依頼する場合、「2~3回の訪問×打合せ2時間×会社の数」の時間がかかります。週末を利用する場合、見積もりをお願いするだけで2~3週間を要することになります。
僕も実際に住宅展示場でお願いしたこともありますが、時間がかかる上にメチャクチャ疲れます…。
タウンライフ家づくりなら、たった5分の入力で間取りと見積りが届きます!
届いた見積り
ずっとただ待っているだけでは、お得になるタイミングは訪れません。
めんどくさいなぁ…と思って今ここで相見積もりを取らなかったせいで、後から数百万円の損をしないためにも、5分の入力で見積もりを入手しておきましょう。
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